労災保険制度の見直しをめぐり、18日の労働政策審議会の部会で労使が大筋で合意しました。遺族補償年金で男性のみに課せられた年齢要件を廃止すること、農林水産業で労働者がいる場合は強制適用事業とすること、発症後すぐの請求が難しい脳・心臓疾患等について給付請求権の時効を2年から5年に延長すること、などを報告書にまとめ、2026年の通常国会に改正法案を提出します。
厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会は12日、介護職員の処遇改善に向けて、2026年6月に介護報酬の臨時改定を実施する方針を示しました。他産業の賃金上昇による人材流出を食い止めるため、3年に一度の報酬改定を前倒しします。また、介護職員以外の介護従事者を新たに介護職員等処遇改善加算の対象とし、新たに訪問看護や居宅介護支援などのサービスを算定対象とするなどの拡充を図ります。
協会けんぽは、2026年4月納付分から平均保険料率を引き下げ、10.0%を9.9%とする調整に入りました。引下げは34年ぶりで、賃上げ効果による保険料収入の増加を現役世代に還元するねらいですが、協会けんぽは国庫補助を受けており来年度予算編成の論点となります。一方、国庫補助のない健康保険組合連合会は、協会けんぽの料率引下げによる健保組合の解散を防ぐため、財政支援について財務省と調整する方針です。
厚生労働省は、カスタマーハラスメントの防止に向け、具体例や企業の対応策を盛り込んだ指針案を示しました。SNSを使った脅しやSOGIハラもカスハラに当たり得るとします。また、就職活動中の学生らに対するセクシュアルハラスメント防止策などをまとめた指針案も提示しました。
対面の場面だけでなくSNSやオンラインを通じた場面も対象としており、いずれも改正法が施行される2026年10月から実施されます。
厚生労働省は、重度の要介護者が入居する有料老人ホームの入居者に対して、ケアプランの自己負担を求める方針を固めました。
これまで特定施設入居者生活介護の指定を受けていない住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅は、在宅扱いのため負担はありませんでしたが、重度の要介護者などが入居する一部ホームは、施設としての性質を考え新たに有料化の対象とし、15日の社会保障審議会介護保険部会で、27年度介護保険制度改正の議論をまとめます
厚生労働省は、後期高齢者医療制度の保険料の上限を来年度に年80万円から85万円に引き上げる案を、開催する社会保障審議会医療保険部会に提示します。影響を受けるのは全体の1.3%程度に当たる年金と給与収入を合わせて年収約1,100万円以上の方です。
厚生労働省が発表した10月の毎月勤労統計調査(速報)によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比で0.7%減りました。また、名目賃金の上昇が物価上昇に届かず、2025年1月以来10カ月連続のマイナスとなりました。
厚生労働省は、高額療養費見直しを検討する専門委員会に患者負担への年間上限額の新設を含むとりまとめ案を示しました。それによると、
・世帯の月ごとの上限額は、住民税非課税世帯を除く4区分の各区分を細分化して12区分に、
・また、多数回該当の判定基準は従来のままと
なり、また70歳以上の外来特例は、上限額の引上げと対象年齢の引上げを検討し、年末までに結論を得ます。
厚生労働省は、リスキリング(学び直し)の定着のため、2026年春に有識者会議を新設する方針を決めました。政府は、22年に今後5年間で企業への補助金や教育訓練受講中の賃金補填に対する支援策として1兆円を投じる方針を打ち出しましたが、自己啓発支援等の費用に支出した企業は5割強にとどまっている(24年度調査)ためです。26年6月以降に展開する全国的なキャンペーンを見据え、周知方法などを検討します。
外国人が日本で起業するために必要な在留資格「経営・管理」の要件を厳格化する改正省令が10月10日に公布され、10月16日より施行されます。資本金等の要件を3,000万円以上に引き上げ、経営に関する一定以上の経歴・学歴を求める他、1人以上の日本人や永住外国人等の常勤職員を雇用すること、申請者又は常勤職員が中上級者レベルの日本語能力であること等も求められます。
内閣府は、「地域就職氷河期世代支援加速化交付金(仮称)」を26年度に創設し、地方自治体に交付します(来年度予算の概算要求として10億円程度を盛り込み)。各自治体は交付金を活用し、正社員化の促進、個別相談、就職希望者と企業のマッチングなどの取組みに充てることが見込まれます。
厚生労働省は27日、コロナ特例の雇用調整助成金について不正受給額が約1,044億6,000万円(2025年6月末時点。緊急雇用安定助成金を含む)、支給決定取消件数は4,820件となったとの集計結果を発表しました。コロナ禍における雇調金支給決定額は、約6兆円でした。また、延滞金を含めた約804億6,000万円が回収済みとなっています。
ニュースレター8月号ウェブ版を掲載しました。ぜひ、ご覧ください。
https://www.k-sr.jp/modules/letter2/content/index.php?id=21
厚生労働省の中央最低賃金審議会は、15年ぶりに6回目となる会合を開催。引上げの方針は労使で一致しているものの、具体的な引上げ幅をめぐる調整が難航しており、全国平均で6%(63円)前後の目安を示す方向で調整に入りました。昨年度の全国平均で5.1%(51円)の引上げを上回り、1,100円を超える見通しです。
厚生労働省は、労災保険制度の在り方に関する研究会の中間報告書を公表しました。遺族補償年金の夫と妻で異なる支給要件の差を解消する意見などがあり、今後、労働政策審議会での議論を経て、早ければ2026年の労災保険法改正を目指します。


