経済産業省は、経営者や従業員が身につけるべきDXに関する知識や技術をとりまとめた「デジタルスキル標準」(指針)を8月にも改定します。生成AI(人工知能)を加え、成立ちや基盤技術を理解すること、ビジネスへの活用事例を知ること等を記載します。本指針は企業の社内研修や社会人カリキュラムなどに反映されます。
2024年秋にも廃止が予定されている健康保険証について、厚生労働省は11日、廃止から1年間は一律で保険証が有効となるよう対策をとる考えを示しました。2025年秋より前に有効期限が切れる国民健康保険や後期高齢者医療制度の保険証について、各保険者に対応を要請する方針です。
厚労省が7日に発表した5月の毎月勤労統計調査(速報)によると、名目賃金に当たる現金給与総額は前年比2.5%増の28万3,868円でしたが、物価を考慮した働き手1人当たりの実質賃金は、同1.2%減少しました。減少は14カ月連続です。春闘効果で賃上げ率は30年ぶりの高水準になりましたが、物価の伸びに追いついていない状態が続いています。
マイナンバーカードの健康保険証が窓口で使えず医療費の10割負担を求められる問題で、厚生労働省は、対応策を示しました。8月診療分から、カードで被保険者資格を
確認できず健康保険証が手元にない場合でも「被保険者資格申立書」の記入により窓口負担を本来の負担分とします。あわせて、従来の保険証も持参するよう呼びかけます。医療機関にも、保険資格を確認できなくても保険者への支払い請求ができるなど未収金が生じない措置をとります。
パートなどの働き控えにつながっているとされる「年収106万円の壁」について、政府はキャリアアップ助成金を拡充して1人最大50万円を助成し、社会保険料に充当できるようにします。3年程度の時限措置とし、早ければ23年度中に開始。扶養対象から外れる「年収130万円の壁」対策の暫定的な措置も検討します。
厚生労働省の社会保障審議会年金部会は、自営業やフリーランスの育児支援策として、国民年金の保険料を育児中に免除する措置の検討を開始しました。現行では産前産後の4カ月間、母親だけ免除されていますが、これを1年に延ばす案を軸に検討。対象を父親にも広げるかどうかなども検討します。早ければ来年の通常国会に法案を提出するようです。
厚生労働省の発表によると、2022年度の国民年金保険料の納付率は前年度から2.2ポイント増の76.1%となり、11年連続で上昇しました。各年度の納付期限を過ぎた後、過去2年分までさかのぼって支払うことができる分を含めた最終納付率は80.7%と、初めて80%を超えました。
厚生労働省の労働政策審議会は、介護休業や介護休暇制度について対象者に知らせることを企業に義務付ける調整に入りました。介護しながら在宅勤務できる仕組みの導入も求め、労使協定により勤続6カ月未満の労働者を介護休暇の適用除外とする仕組みの廃止も目指します。
2024年の通常国会への育児・介護休業法の改正案提出を目指します。
政府は、在留資格「特定技能2号」の対象を現在の2分野から11分野へ拡大する方針を閣議決定しました。新たにビルクリーニング、自動車整備、農業、外食業など9分野を追加します。今後、法務省令改正により対象を追加、今秋にも9分野の試験を開始して合格者は来年5月以降、在留資格変更が認められる見通しです。
日本郵政グループ最大の労組である日本郵政グループ労働組合(JP労組)の定期全国大会で、夏冬の有給休暇を期間雇用社員に各1日付与する一方で正社員は各1日に減らすという、会社の見直し案受入れを含む運動方針が、了承されました。この有給休暇は、2020年10月の最高裁判決で「不合理な格差」とされていたものです。現在正社員が各3日、アソシエイト社員は各1日、期間雇用社員は0日とされていますが、今年10月以降、すべて各1日となります。正社員は有給休暇を削減される代わりに、基本給が一律3,200円引き上げられ、このうち1,600円分は4月から実施済みです。
一定以上の収入がある75歳以上の医療保険料を引き上げる健康保険法などの改正案が、12日午前の参院本会議で可決、成立しました。75歳以上も出産育児一時金の財源の一部を負担すること等により現役世代の負担軽減を図ります。改正により75歳以上の約4割が負担増となり、25年度の保険料は年収200万円の人で年3,900円増、年収400万円の人で年14,000円増となる見通しです。
厚労省が9日発表した3月の毎月勤労統計調査(速報)によると、労働者1人当たりの平均賃金を示す現金給与総額(名目賃金)に物価変動を反映させた実質賃金は、前年同月比で2.9%減少でした。名目賃金は増えているものの物価上昇に追い付かず、12カ月連続のマイナスです。
厚生労働省は、介護分野における外国人材の就労ルールの見直しに着手します。現在は、利用者との日本語での意思疎通への懸念から訪問介護サービスや有料老人ホーム、サ高住などで従事することは認められていませんが、人材不足から就労解禁を求める声を受け見直します。新たに就労を認める業務範囲や必要な条件、実施時期などは、今秋にもまとまる外国人技能実習制度などの見直しを検討する有識者会議の結論などを踏まえて判断します。
ホームページの最新ニュースを更新しました。内容は、
・最低賃金の目安額 3区分に見直し
・「人権デューデリジェンス」手引書を公表
・紙の戸籍謄本 提出不要に
です。ぜひ、ご覧ください。
厚生労働省の中央最低賃金審議会は、最低賃金の引上げの目安を示す区分(ランク)を、現在の4(A〜D)から3(A〜C)に減らすことを決めました。Dを廃止してBを増やすことで地域間格差の拡大を抑える狙いで、Aには6都府県、Bには28府県、Cには13県が割り振られ、今年度の改定作業から適用されます。