厚生労働省が、中小企業退職金共済(中退共)を運営する独立行政法人勤労者退職金共済機構の2008年度における決算を発表し、中退共の純損失が1,930億円(前年度比36.7%増)で過去最大となったことが明らかになった。
この1年内に「会社を辞めたい」と考えたことがある人が7割近くいることが、東京海上日動リスクコンサルティングが7月に実施した「仕事に関する意識調査」で明らかになった。辞めたい理由(複数回答)は、上位から「給料が安い」(38.8%)、「正当に評価されない」(22.7%)、「会社の将来性が不安」(22.0%)、「精神的負担が大きい」(21.0%)と続いた。
厚生労働省は、来春卒業予定の高校生の求人倍率が昨年の1.31倍から0.71倍に大幅に下落したと発表した。すべての都道府県で前年を下回っており、東京(2.62倍)が最も高く、沖縄(0.11倍)が最も低い。業種別では、製造業や卸売・小売業での求人数の減少が目立っている。
厚生労働省が2008年の「雇用動向調査」の結果を発表し、離職率(労働者のうち退職・解雇で職を離れた人の割合)が14.6%(前年比0.8ポイント低下)となったことがわかった。入職率(全労働者のうち新たに就職した人の割合)は14.2%(同1.7ポイント低下)だった。ともに3年連続で低下した
民主党が凍結の方針を示した「緊急人材育成・就職支援基金」について、水田厚生労働事務次官は記者会見で「セーフティネットは必要。必要性を話さないといけない」として、基金の維持を図りたい考えを明らかにした。同基金の一部の事業はすでに開始されている。
厚生労働省は、各都道府県の審議会が出した今年度の最低賃金に関する答申状況を発表し、全国加重平均は713円(時給換算)で、前年度から10円増額したことが明らかになった。最高は東京の791円、最低は佐賀、長崎、宮崎、沖縄の629円。
厚生労働省は、各都道府県労働局の職業安定部長などを招集し、新規求人の開拓強化対策として、各地域の経済団体・有力企業を労働局幹部らが訪問し、求人を出してくれるよう要請を行うことを求めた。有効求人倍率が過去最低(0.42倍)となる中、求職者の就職に少しでも結び付けたい考え。
厚生労働省が7月の毎月勤労統計調査を発表し、製造業における残業時間が平均10.2時間(前年同月比35.6%減)となったことが分かった。5カ月連続40%以上で推移していた減少幅がやや縮小したが、全産業での残業時間は平均9.0時間(同17.3%減)、総労働時間は150.6時間(同2.3%)、現金給与総額は36万5,922円(同4.8%減)となった。
厚生労働省は、雇用調整助成金の支給事務を迅速にする方針を明らかにした。具体的な方法は今後詰めるとしているが、申請件数の多い労働局をモデルとし、10月以降に実施する考え。現在は申請から支給まで2カ月以上かかるケースもあり、審査事務を全国的に効率の良い方法に揃えるなどして処理時間を短縮し、素早い支給につなげるとしている。
厚生労働省は、雇用調整助成金の7月の申請事業所数が8万3,031件(前月比約10%増)、対象者が243万2,565人(前月比約2%増)となったと発表した。申請事業所数は10カ月連続で増加している。
7月の完全失業率(総務省発表)が5.7%(前月比0.3ポイント増)、有効求人倍率(厚生労働省発表)が0.42倍(前月比0.01ポイント減)となり、いずれも過去最悪の数値となったことがわかった。また、完全失業者は、前年同月比で103万人増えて359万人となり、過去最大の増加幅となった。
労働政策審議会(厚生労働大臣の諮問機関)は、改正育児・介護休業法に関して、育児休業を取得した労働者に対して企業がしてはならないことなどを盛り込んだ指針を今秋にもまとめ、来年の施行を目指す方針を明らかにした。
政府は、育児休業の取得を機に退職させたり、取得させなかったりした悪質な企業名を9月末から公表する方針を固めた。国の指導に応じなかったり、虚偽の報告をしたりした場合には「20万円以下の過料」とする考え。厚生労働省の調査によると、育児休業取得で不利な扱いをされたとの労働者からの相談は2008年度に1,262件あった。
厚生労働省が2008年の「高年齢者雇用実態調査」(従業員5人以上の6,465事業所が回答)を発表し、60歳以上の人を雇用している企業の割合が59.4%(2004年の前回調査から8.9ポイント上昇)となったことが分かった。
厚生労働省は、2009年度における後期高齢者医療制度(長寿医療制度)の保険料が1人あたり平均で約6万2,000円(前年度比約3,000円減)となったと発表した。同省では「株式配当などの減少が影響した」と分析している。